ブランディングの必要性について「ウチの会社は小さい企業だし、ブランディングの必要性はないから…」「まだ起業したばかりだから、当分必要ないよ」と思っている経営者の皆様。それは、全くの誤解です。中小企業で従業員50人以下の特に小さな企業において、ブランディングは経営の『指針』であり『基盤』。不必要と考えていると、やがて価格競争に巻き込まれ、安価に商品やサービスを提供しなけばならなくなるというリスクが生じます。特に近年ではメルカリのような中古品を一般の消費者が売る形態も増加したことにより、そうしたものと自社の商品が一律に比較されるという変化も(今や消費者にとっては、そこに垣根はないのです。悲しいことですが…)。また、競合他社との差別化を図ることで人材採用の面からも良い波及効果があり、企業や商品のブランド価値の確立は、今や待ったなしで進めていかざるを得ない状況になっているのです。また、先のブログにも述べたように10個の素晴らしい効果があり、小さい会社こそ必要な『企業の品質管理』のひとつ。確かにブランディングを行っている会社で『中小企業向け』と謳っていながら規模も費用感も中の上クラスの規模で設定していることが多いため(少なくても数百万単位)躊躇するのも無理はないのですが、自社の規模に見合った手が届く『等身大のブランディング』なら、コンパクトにメソッドが凝縮されているため、安心してブランディングに臨めるのです。2023.08.15 01:34
ブランディングの費用対効果とは?ブランディングの費用対効果、気になっている方も多いと思いますが、ズバリ結論を先に申し上げるとコストパフォーマンスは実はとても良いのです。無形の『ブランディング』というものに対して、ホントにコスパがいいのか?と思われる方もいると思いますが、先のブログでも述べたようにブランディングには少なく見積もっても10個の『具体的な効果』があり、そのひとつひとつが良い上昇気流のスパイラルを創っていきます。そして、それは長期に渡って効果を発揮するため、月額に換算すると実はコストパフォーマンスが非常に高いのです。ちなみに、広告と比較しても、リスティング広告で費用の目安は、1カ月で約20万~50万円程度。SNS広告の課金方式は様々ですが、特に種類が多い「Twitter」の広告費用の目安は、月額約30万円前後。記事広告の費用は出稿するメディアによって異なりますが知名度の高いWebメディアで出稿する場合は、約200万~300万円かかる場合もあります。動画広告は、動画の制作費そのものの相場が20万~80万円程度に加えて動画広告を出稿する媒体によって広告費用の目安は異なり、例えば「YouTube」であれば視聴回数1回あたり数円~20円前後かかります。また、タイムコストという意味で考えても『経営者が頭を悩ます時間』を人件費に換算したら、無駄な出費になっていると考えることもできます。そうした意味でも、外部のブランディング専門家(中小企業。特に小さな企業向けのブランディング専門家)に依頼する費用対効果は、とても高いと言えるでしょう。2023.08.12 08:11
デザインとブランド戦略の関係性についてブランド戦略にとって、デザインは大切。しかし、それはブランディングを構成する数多ある要素のひとつにすぎません。何度も言うようですが、カッコいいロゴやホームページをつくることがブランディングではないのです。人は、どうしても華やかで視覚化されたものに興味がいきがちですが、最も大切なのはその奥にある『ブランド戦略』。私はセミナーなどで『ラブレター』に例えてお話しするのですが、いくら素敵な封筒や便箋を使っても、豪華な花束を添えても、ラブレターの中身に内容がなく人の気持ちを打つ心のこもったものでなければ、意中の人の心を打つことができません(もっと言うと渡す場所や渡すときの身なりも結果に影響しますよね?)。ブランド戦略の策定は、地味で地道で根気のいる作業ではありますが、この部分を最初に専門家を交えてしっかり築いておけば、後々の経営計画がとても楽になります。表面的なカッコよさで「一瞬」目を引くことができても、中身を好きになってもらえなければ、お客様の心は掴めません。星の王子様ではありませんが「心で見なければものごとはよく見えないってこと。 大切なことは目に見えないんだよ」とブランディングの専門家としては声を大にして言いたいのです。2023.08.10 01:27
パーパスとは何か?最近、よく耳にするようになった『パーパス』という言葉。企業の『存在理由』を意味する言葉ですが、「あなたの会社は、なぜ社会に存在するのですか?理由を教えてください」と言われても、即答できる企業はまだまだ少ないのではないでしょうか。『存在理由』といわれても『パーパス』といわれても改めて考えたことがない、というのがむしろ当たり前だと思うのですが、例えばお子さんに「お父さん(お母さん)の会社は、どんなお仕事をしているの?それは、世の中のどんなことに役立っているの?」と問われたら、どう答えるか?と考えると少しわかりやすくなるかもしれません。それは、一見利益とは関係のないやや哲学的(?)ともいえる『問い』にも見えますが、実は事業の存続のために欠かせないこと。私は、そうした「どんなことに役立っているのか?」「事業を通じて社会に対して何ができるか?」を考えることは、お客様に愛される企業、役立つブランドになるために欠かせないことであると考えています。ブランディングは、そうしたことも企業と一緒に考えていく仕事です。2023.08.09 01:30
ブランディングがうまくいかない理由とは?ブランディングがうまくいかない理由として多く見られるのが、固定観念やこれまでのやり方に固執していること。競合他社で売れているものを真似したり、商品の中身が伴わないのに流行っているトレンドに飛びついていては、うまくいきません。従業員を引っ張る強力なリーダーシップや正しい戦略、技術力のみに頼らない優位性をつくるといったことを実践しなければ、ブランディングは成功しないのです。 特に日本企業が陥りがちなのは、「よいモノを作れば、売れる」という技術力一辺倒な思い込み。もちろん「良い商品」や「良いサービス」をつくることは大前提ですが、その良さがお客様に伝わらなければ、単なる自己満足。残念ながら存在すら知ってもらえないのです(「伝える」と「伝わる」は違います)また、とりあえず売れるための「手法」や「ブランドっぽいかっこよさ」など、小手先の見せ方ばかりを先につくって取り繕ろう行為は、諸悪の根源といっても過言ではありません。まず自社を見つめ直して、きちんと棚卸しをした後に、独自のブランド価値を見つけることからブランディングは始まります。立派なビルディングも、基礎工事をしっかりしないとひとたび地震があれば倒れてしまいますが、そうしたことと同じなのです。2023.08.07 08:28
人材獲得や社員の人材育成、営業力向上にインナーブランディングを!『インナーブランディング』とは、分析によって導き出された『目指す姿』を社内に浸透させ、『ブランド価値』を高めていくことを指します。一般的に社外に向けた『アウターブランディング』が『ブランディング』と思っている方が多いのですが、中小企業にとって特に大切なのがこの『インナーブランディング』。社長を含め、社員全員がひとつの『目指す姿』に向かって心を一つにしていくことで大きなパワーが生まれ、現状の課題を解決していく推進力となっていくのです。そのためには『目指す姿』に基づいた社員教育が必要となり、社員のだれもが『ブランドにふさわしい考え方や価値観を持ち、業務で実践できる人』に育てることがポイント。ブランディングの概念が古くから根付いているグローバル企業では、経営陣もあらゆるビジネスの場において、ブランドの『目指す姿』に基づいたマネジメントを行っていますが、中小企業にとっても(むしろ中小企業こそ!)とても大切な活動。そして、何よりトップが率先して深く『目指す姿』を心に刻みこまなければ、その先のお客様を含めたステークホルダー(株主・経営者・従業員・顧客・取引先のほか、金融機関、行政機関、各種団体など、企業のあらゆる利害関係者)に伝えることができません。関わっているすべての人々が『目指す姿』を共有してこそ、お客様に愛されるブランドを築き上げることができるのです。お客様にブランドの『目指す姿』を伝えるためにも『インナーブランディング』は重要。あなたの会社には『目指す姿』が明確ですか?『インナーブランディング』を行っていますか?2023.08.03 05:54
ブランディングは、経営課題を解決する戦略です。ブランディングはと聞くと「CIかロゴをデザインしているのですか?」と聞かれることがありますが、ブランディングは『経営課題を解決する戦略』そのものだと言っても過言ではありません。もちろん、必要に応じて最終的にロゴやWebサイトのクリエーティブ施策を担うことはありますが、それはあくまで最終的なプロセスの一環。ブランディングの本来の目的は、現状における経営課題を認識し、強みや弱み、独自性などあらゆる要素を棚卸して分析し、企業や商品、サービスの『ブランド価値』を見い出し、『目指す姿』に向かって具体的に「何をすればよいのか」解決策をご提案することにあります。例えば、その課題が『人材難』や『従業員の士気の低下』であったら、インナーブランディングを重点的に行うことによって経営課題を解決。『認知度が低い』ことに悩んでいらっしゃるようならアウターブランディングに厚みを持たせて解決策をご提案をさせて頂きます(もちろん、どちらも大切なのでどこに重点を置くか、なのですが)。また、ご自分の企業の健全性を診断する『健康診断』のような意味でも、ブランディング分析は機能するので、ときどきはお受けいただくことをお勧めします。2023.08.03 02:29
あなたのブランドのターゲットは誰ですか?あなたのブランドの本当のお客様は誰でしょうか?たくさんの人に売りたい、知ってほしいという気持ちはあっても、老若男女問わず…というわけにはいきません。お客様の心に刺さるような「強いブランド」になりえるためには、お客様を絞ることが必要なのです。では、誰をターゲットにすればいいのか?その人の「本音」をどう理解すればいいのか?を考えることが大切です。まず、ブランドのお客様像をできるだけ具体的にイメージしてみましょう。言い換えれば、企業側(ブランド側)が「こんな人に利用してほしい」という象徴的な人であり、ブランドの価値観、世界観に共感できる人のことを指します。次にターゲットの属性は「人口統計的」「心理的」の2方向から考えてみましょう。届けたいブランドの良さを分かってくれる人は、いったいどんな人なのか?「人口統計的」(性別、年齢、職業、居住地、家族構成、学歴、年収などの客観的事実と「心理的」(性格、価値観、ライフスタイル、気持ち、趣味、嗜好性、悩み、願望など(感覚的な項目や性向など)を調べましょう。ブランドは、特にお客様の心の中につくられていくものなので、心理的側面の検討が大切です。また、ターゲットは、「売りたい人」ではなく、「買いたい人」がターゲットです。(「価値に対価を支払って、いただく方々」という視点が必要です)また、購買する人は必ずしも使う本人ではなく、家族や恋人、会社など様々な要素があるので、指標購買の意思決定者も確認しておきましょう。なお、ここでは「ターゲット」という戦略用語を使いましたが、ブランディングにおいてはターゲットというより「ファン」が必要です。そして、商品が好きといより、会社全体が好き、というあなたの会社を「推す」ファンが、本当のお客様です。2023.08.01 07:49
ブランディングとマーケティングとブランディングの違いは?マーケティングとブランディングはよく混同されて使われることが多いのですが、両者の意味は似て非なるものです。人に例えるとマーケティングは、自分が他者に対して「私はかっこいいですよ」と自らの魅力を語ること。それに対してブランディングは、他者が自分に対して「あなたはかっこいいと思います」と好きになってくれることを意味します。つまり、関係性が全く異なり、マーケティングがお客様に対して「商品を売るための戦略」であることに対して、ブランディングは、「お客様が抱くイメージを高め、差別化を図る戦略」なのです。例えば、お菓子のメーカーが商品を売るために、大手メーカーの商品の消費傾向や市場のトレンドを分析し、売れる仕組みをつくるのがマーケティング。ブランディングは、その商品や企業の強みや弱み、独自性などを分析して「ブランド価値」を発見し、その分析を基にお菓子市場における競争優位性を獲得することを目的として、競合他社にはないアイデアづくりやイベントの開催などの施策を講じます。ブランドはお客様の心の中にイメージとして徐々に蓄積していくものなので、どのようにして理想的な(自社が目指す姿の)イメージをお客様にもっていただくか、がブランディングの大切なポイント。商品だけなく、その企業そのものをお客様が「好き」と思ってくれるように、ブランドとお客様の間で生まれる「つながり」を持つことも「ブランド価値」になっていきます。2023.08.01 04:39
リブランディングとは何か?リブランディングとは、既存ブランドを活性化すること。売り上げが思わしくないときに、3Cの視点で課題をしっかり把握し、ブランドの目指す姿を再構築。現在のブランドの価値を維持する、または強化を図り再活性化させるために、ポジショニングを見直すことをリブランディングと呼びます。ブランドは、市場の変化や人々のニーズ、価値観の変化などにより、常に競争にさらされるため、ブランドのポジショニングの見直しは定期的に必要になります。見直しが必要な状況としては、ブランドの魅力と価値が伝わっていないとき(例えば、お客様に訴求しているポイントや手法が適切ではない場合やそのブランド価値に対する社内での優先度が低い場合など)など 。歴史あるブランドの場合は、見直しを繰り返している間に本来持っているブランド価値を見失ってしまうことも多々あります。もしくは、現在持っている価値だけでは、すでに競合に勝てなくなっている、といった状況に陥った場合も、リブランディングが必要。ブランディングは一度行ったら終わりではなく、定期的な見直しが必要なものなのです。2023.07.30 05:37
中小企業の経営におけるブランディングのメリットは?中小企業が、ブランディングに取り組むメリットは大きく分けて10個あります。ひとつは、価格競争に巻き込まれないこと。価格ではなく「ブランド価値」で勝負するので、価格競争によって疲弊するることを避けられます(お客様はあなたの会社や商品の「ブランド価値」に、喜んでお金を払ってくださるようになるのです)。また。「ファン」になってくれたお客様が常に指名買いをしてくれます。企業や商品、サービスの価値を認め、気に入ってくださったお客様は、お客様というより「ファン」になります。そして、「ファン」は、推している企業や商品をこちらからお願いしなくてもいろいろな人に勝手に口コミなどで宣伝してくれるのです。 また、そうしてことが積み重なって、取引先との交渉も有利になり、社員も自社の「目指す姿」が明快になることによって、すべての行動に反映することができる ことから、士気は高まるという効果があります。そして、従業員も自らいろいろな人に自ら宣伝、販売活動を行いたくなるという効果もあります(自分の会社や商品が「価値」をもっていることを周りの人にも知らせたくなります)。その結果、人事面でも評判が良くなることによって採用が有利になり、優秀な人材がなにもしなくても門を叩いてくるでしょう。副次的な効果としては、無駄な広告を打たなくても良くなり、コスト削減にもつながるといったうれしい効果も。そうした上昇気流のような良いスパイラルを生むことができるのは、ブランディングならではの素晴らしい経営効果といえます。ブランディングはロゴデザインなど表面的な「かっこよさ」をつくるものであると誤解している方がいらっしゃいますが、企業における「品質管理」のひとつなのです。2023.07.29 09:01
企業のブランド化と商品のブランド化、どちらを先にするべきか?最終的にブランディングは、企業も商品・サービスどちらも行う事になりますが、 一般的は扱う商材などによりその順番の適正は異なります。 商品やサービスをブランド化する場合、継続的な利用が見込める業種などを指します(例:調味料、洗剤など)。これらのものは繰り返し購入し使用するものであり、「この洗剤○○は汚れがよく落ちる!」など社名よりも商品名・サービス名が先に印象付けられます。 企業のブランド化 の場合は、その逆になり継続的な利用が見込めない商材を扱っている業種に向いています(例:家、家電、車など)。特に家は継続利用は見込むことは難しいため、企業のブランド化が先となります。車や信用度が重要である保険業やB2Bビジネスなどもこちらのグループに入ります。どちらの方向性からもブランディングは機能するので、自社の特性に合った試作を行いやすい方から始めるといいでしょう。2023.07.29 01:08